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■ [2] 企業分析・自己分析を始める前に、ときどき心構え
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企業分析・自己分析を始める前に確認しておく事があります。
それは、受かるために考える、と言う事です。
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当たり前ですが(笑)
僕の所に来る質問ではほぼ見かけませんが、一応受けてみようと考え試しに書類を送る人がいます。
また、選ばれなくても仕方がないと考える人や、本当は嫌だけど「生活のために仕方なく受けるんです」と言う人もいるみたいです。
別にこれらの考えを否定する訳ではありません。
職安やインターネットなどの求人は当てに出来ない、と考えるだけの実感はあるでしょうからね。
どう考えるか、と言う部分は人それぞれです。
ただ、そういった事を考えて企業分析をしようとしても、意欲的には分析が出来ない、と僕は考えています。
試すこと自体は良い事だと思いますし、自分に自信がないために選ばれる事に対して不安を感じる事も分かります。
また、環境や状況によって仕方なく自分の希望を妥協しなければいけない人もいるでしょう。
しかし、僕が言っているのは「いやいやではなく、受かるために真剣になれ」という事ではありません。
これらの考えは人それぞれ立場や状況によって変わるので、その部分は別にどう考えても問題はありませんし、僕から言われなくても本人がヒシヒシ感じている事でしょう。
正論と言うのは時として胸に刺さるものですから。
そうではなく、どんな考えがあっても書類を送る・面接に行くと決めたなら、受かる行動をして欲しい、という事です。
そうでなければ掛ける時間がもったいない、と僕は言いたい訳です。
やるからには選ばれるつもりで挑む。
大前提です。
受からないかもと心に保険を掛けながら就職活動をするのも、受かることを決意して就職活動をするのも客観的には変わりません。
ですが、取り組む姿勢に変化が出ます。
自分の中での問題ですが。
ならば姿勢としてどちらを取るのかは、おのずと見えてきますし、そちら側を選択する事を心掛けて欲しい訳です。
僕のメールに対して時間を割いてまで読んでくれているあなたなら問題ないと思いますが、状況が苦しくなるとそちらに傾きたくなる時が来るかもしれません。
ちょっとした注意として聞いておいて下さい。
さてこのお話しをなぜしているか?と言うと、今までの考えを
大前提としてお伝えしたい事が1つあるからです。
簡単なんでサラッといきます。
それは、意気込み過ぎない、と言う事です。
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こちらは僕の所に届くメールからたまに感じる事です。
少ないですが(苦笑)
分かりやすく言うと、本来の自分を出したら絶対受からないと
自己分析して、誇張した表現をする事を過剰に容認する人。
そんな人です。
ただ、過剰に容認する人です。
抽象的で申し訳ありませんが、あくまでもアピールする事を否定している
訳ではないので、その辺は自分なりの配慮をお願いします。
企業に合わせて、必要に応じた回答を用意する事は必要ですし、
僕もそれはお伝えしてきました。
ですが、その表現があまりにも大きくなり過ぎると、胡散臭いですよ。
これは自己分析の結果、自分の能力を肥大化させてしまう傾向が
強ければ強いほど、出来上がったものに感じ取れてしまうものです。
アピールは必要ですが、「売り込み」は嫌いですよね。
誰でも(笑)
普段だったら気付くこの辺の配慮も、なぜか欠如してしまうのが、
プレッシャーからであったりするので、この点をもう一度考慮しな
がら、分析に取り組んで頂きたいと思っています。
まとめると、
1.自分が受かるために企業分析をする。
2.自分が受かるために自己分析をする。
3.そして、意気込み過ぎない。
これこそ健全な面接対策の心構えです。
まずはここを押さえておきましょう。
では次に簡単に企業分析について触れておきます。
「自己分析は分かるんですが、企業分析って何をするのか分からない」と
意外に何をするのか明確ではない企業分析。
まあそんな事はなく、やる事はある程度決まっています。
ただ、その量が多いので少し混乱する程度のものです。
ですから、今回はその点を踏まえて考え方の部分を少し話していきます。
まずは分析とはですが、これは複雑に絡まり合った事象や現象を分かりやすく
細分化する事と定義できます。
ようは、1つのものをバラバラにして「見る」ことを意味する訳です。
物事を考えるのに「分析」が有効であると定めたのが、哲学者デカルトである
と言われています。
彼曰く、分かりにくいものは取り敢えずバラバラにし、それぞれの部分の性質を
見極め、最後に組み立て全体を考えると良い、としています。
分析そして「統合」する、この一連の流れが重要であるとデカルトは
言っている訳です。
「統合」
分析したら統合し1つの結論を導く、です。
これが「方法序説」の中でデカルトが語った分析について考察で、これ以後
この方法は広く伝わるわけです。
※方法序説は17世紀にデカルトが出した書籍です。岩波文庫にて500円程度で
買えるお手軽なものです。ただ内容としてはやや難しいかもしれません(苦笑)
他にもいろいろありますが、混乱するだけなのでまずはこの流れだけを
押さええてください。
ですから、バラバラにしたまま「統合」することなく終わらないようご注意を。
さて、分析→統合と流れをつかんだところでもう1つ。
注意事項です。
「すべての事象は有機的に結びついて構成されている」
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これです。
社会、企業、人間関係。
どんな物事にも問題があり、分析して解決策を出そうと人はします。
しますが、上記を忘れては上手くいきません。
例えばですが社会を分析する時、経済的側面、大衆的側面、法的側面、
文化・歴史的側面など多くの要素が絡み合ってできている事を感じる事
ができます。
まあ、実際そう構成されています。
その多くの側面が複雑に絡み全体を構成し、有機的な1つの事象を
作り出す。
それが「社会」です
そのため、
経済的側面のみに注目して分析を行う。
大衆的側面のみに注目して分析を行う。
法的側面のみに注目して分析を行う。
文化・歴史的側面のみに注目して分析を行う。
とバラバラにした後、分析した結果が他の細分化したものとどう関連しているのか?
という事を忘れないでほしい訳です。
この注意を怠って統合をすると、本来とは別の意味で仮説が出来上がる事に
なりかねません。
経済側面から見た社会はこうです、大衆的側面から見た社会はこうです、ではなく、
社会とは、経済的側面、大衆的側面、法的側面、文化・歴史的側面から○○という
仮説が立つ。
こんなイメージです。
ここまで話せば「ああ、当たり前だ」と思えてきませんか?
まあ、この注意事項は分析から統合までスムーズに行うための
潤滑油的思考です。
「すべての事象は有機的に結びついて構成されている」
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これを忘れず、バラバラにした後も全て結びついている事に
注意しておけば、あなたの出す結論は深みのあるものと必ず
なります。
この視点を忘れないでください。
さて最後です。
長い話もこれで終わり(苦笑)
ここでお伝えしたいのは、企業分析とは結局何をするのか?です。
本来これをサクッと話して終わりだと思うんですが、まあいつも通り
今までの知識も必要なのでその辺は諦めて下さい。
では僕が考える企業分析ですが、
「企業が求めている人物像を見出す」
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です。
能力、人格、商品・サービス、業界内でのニュース、競合他社、時代、ターゲット、
理念、企業としての方向性、抱えている問題などいくつも細分化して分析をしても
結局はこの1つの解を自分なりに見出す事が、企業分析だと僕は考えています。
これにより初めて自己分析をどのように作るのか?
質問対策はどのようにするのか?
何をアピールするのか?
または、何を話してはいけないのか?
様々な事が見えてきます。
と言うか、企業分析をしていないのに他の対策をする事自体、どれだけ自己を過大評価しているのだろうと僕は思う訳です。
このトピックの冒頭でも話しましたが、受かるためにあなたは行動する訳です。
本を買う、ネットで調べる、人に聞く、それ全て受かるために行う準備です。
そのためには、落とすべき相手をしっかり調べて下さい。
その後自己分析を行いその結果を、企業分析で出した「企業が求める人物像」に如何に合わせるのか、考える訳です。
相手を知る前に自己分析をしても自分を振り返るだけです。
そんな事は他の機会にして下さい。
自己分析や質問対策、その他の対策も、全ては受かるために行う分析であると認識して下さい。
そのためにも最初に企業分析を行い、「相手を知る」、ここから始めて下さいね。
企業が求めている人物像を見出す、今までの話を踏まえ考えてみて下さい。
ああ1つ言っておきますが、自分がどの職業に合っているのか、に関しての「自己分析」は企業分析の前にしておくものなので、今回話している自己分析とは別個に考えて下さい。
つまり自己分析とは、人として生き方を決める自己分析と企業向けの自己分析の2つがあると、把握すれば理解しやすいと思います。